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2009.03.06 Fri

小沢氏秘書・大久保容疑者3つの顔
3月6日8時3分配信 産経新聞
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090306-00000125-san-pol
小沢一郎民主党代表(写真:産経新聞)
 
 ■選挙を仕切る「地元番」/献金の受け皿「金庫番」/複数「関連団体トップ」

 小沢一郎民主党代表の資金管理団体「陸山会」の政治資金規正法違反事件で、会計責任者で公設第1秘書の大久保隆規容疑者(47)が、小沢氏側の複数の関連政治団体の代表を兼務していることが5日、政治資金収支報告書で分かった。捜査関係者によると、大久保容疑者は、岩手県で地盤を守り選挙を取り仕切る「地元秘書」だけでなく献金の受け皿となる陸山会の「金庫番」、複数の関連団体のトップという3つの“顔”を持っていたといい、東京地検特捜部では、小沢氏をめぐる利権疑惑のキーマンとみているもようだ。

  [顔写真] “小沢秘書軍団”の要だった大久保容疑者

 ≪2500万円≫

 西松関係者によると、小沢氏側は平成7年ごろ、準大手ゼネコン「西松建設」(東京)との間で、毎年2500万円前後の献金を受ける約束をしていた。

 西松は同年11月、企業献金のダミーにするため、政治団体「新政治問題研究会」(新政研)を設立し、西松OBを代表に据えた。

 政治資金規正法では12年1月以降、政治家の資金管理団体への企業献金を禁じることになっていたことから、西松は11年6月、新たなダミー団体として「未来産業研究会」(未来研)を総務省に届け出た。

 西松はダミーを使った献金ルートに加え、「松栄不動産」などの子会社を使って小沢氏側に献金。大久保容疑者は12年、陸山会の会計責任者となり、献金の「秘密」を引き継いだとされる。同年、資金管理団体への企業献金が禁止されたが、西松は子会社から政党支部に企業献金するルートは維持。下請け会社に水増しした工事費を渡し、政党支部に企業献金させるルートも使っていた。

 大久保容疑者は3ルートすべてを仕切り、毎年2500万円前後の“西松献金”を確保してきたという。

 ≪地盤を死守≫

 特捜部は5日、岩手県釜石市の大久保容疑者宅を家宅捜索した。

 政界関係者によると、大久保容疑者は釜石市出身で、平成3年の同市議選に30歳で初当選し、2期目途中の11年、同市長選に出馬したが落選。その後小沢氏の私設秘書として東京事務所で働き始めた。

 しかし、前任の会計責任者で、小沢氏の「側近中の側近」とも呼ばれた元衆院議員の高橋嘉信氏が、小沢氏に“反旗”を翻して16年の参院選で自民党系無所属候補を支援。これをきっかけに、大久保容疑者がポスト「側近中の側近」として公設秘書となり、故郷の岩手に戻って主に盛岡市の小沢事務所を拠点に活動していたという。

 昨年9月、福田康夫首相が退任し、解散総選挙の「風」が一気に吹き始めると、“小沢王国”の岩手を中心とした東北地方で、「次は民主党政権。小沢首相の実現だ」を掛け声に、選挙に向けた準備を取り仕切っていたとされる。

 小沢事務所は東北でも特に岩手、青森、秋田の北東北3県の公共事業に影響力があり、これを武器に選挙に向けて、大久保容疑者が地元建設業者らに号令を掛けていたとみられる。

 ≪誠山会…≫

 政治資金収支報告書や捜査関係者によると、西松からの献金の受け皿となっていた小沢氏側の政治団体は、陸山会と「民主党岩手県総支部連合会」「民主党岩手県第4区総支部」の3つだが、小沢氏側には、重要な役割をもつ関連政治団体が、別に3つある。

 それは「誠山会」と「小沢一郎政経研究会」(政経研)、「小沢一郎東京後援会」(東京後援会)だ。所在地はすべて、陸山会と同じ東京・赤坂のマンションの一室。いずれも大久保容疑者が、陸山会の会計責任者になった12年から代表者を務めている。

 政経研はパーティーを開いて集金し、この資金を陸山会のほか、東京後援会と誠山会に1000万円単位で寄付し、東京後援会などから、また陸山会に寄付が行われている。

 検察関係者によると、こうした資金の流れは合法だが、1つの政治団体からは年間5000万円以下しか同じ政治団体に寄付ができないという、規正法の「量的制限」の網を逃れるための手法とみられている。
 

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